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下落合の酸性度。 [気になる神田川]

 一昨年の夏、下のオスガキの自由研究につきあって、下落合に降る雨と、神田川から妙正寺川沿いの土壌の酸性度を測定したことがある。2003年の夏は、秋でもないのに樹木の葉が不自然に変色し、緑を残したまま散り始めたので特に気になったのだ。案のじょう、下落合一帯に降りそそぐ雨を何度か採集し、酸性雨ph(ペーハー)測定試薬と酸性雨比色表(ph3.5~6.5)を使って調べたところ、かなりの酸性度を示していた。
 地上に降りそそぐ自然雨は、世界平均でphがおおよそ6.0といわれている。このph値が低いほど、雨の酸性度が強く、ph5.6以下になると、いわゆる「酸性雨」と呼ばれる状態になる。1997年に行われた環境庁の全国酸性雨調査では、ほとんどの地域がph5.0以下のph4.0値を示していた。東日本で酸性度が低く、かろうじて自然雨に近い状態の地域は茨城県と千葉県のみで、ほかの地域はことごとく酸性を示している。
 ことに意外なのは、大きな都市や工業地帯を抱える太平洋岸ではなく、福井・石川・新潟・山形・秋田・青森各県と、逆に日本海側へ強い酸性雨が降りそそいでいることだ。軒並みph4.0値台で、きわめて深刻な状態なのだ。たまたま測定時の、季節風による影響もあるのだろうか? 下落合に降りそそぐ雨は、測定の結果ph4.6~4.7とかなり高い酸性度を示した。この数値は、全国的にも酸性度が高いといわれる新潟市と、ほぼ同等のph値だ。
 
 降る雨が酸性なら、土壌もかなり酸性度が高いのではないかと思い、神田川から妙正寺川にかけて沿岸の土を採集し、土壌酸性度試験紙と土壌酸性度比色表(ph3.5~6.5)を使って調べてみる。樹木などに遮られず、土がそのまま露出している場所を探し、スコップで穴を20cmほど掘り、地中の湿った土を集める。地表の土では、排気ガスなどの影響で正確な測定ができないからだ。土壌のph値も、ph6.0前後が自然の状態といわれている。以下の一覧が、下落合を中心に神田川から妙正寺川にかけて測定した、土壌のph数値だ。
  江戸川橋(江戸川公園)・・・ph5.8~5.9
  目白台(新江戸川公園)・・・ph5.9~6.0
  西早稲田(甘泉園公園)・・・ph5.7~5.8
  下落合2丁目(おとめ山公園)・・・ph6.0~6.1
  下落合4丁目(薬王院)・・・ph5.6~5.7
  上落合(せせらぎの里公園)・・・ph5.5~5.6
  中落合(旧・第二文化村)・・・ph5.5~5.6
  中井(旧・林芙美子邸)・・・ph5.7~5.8

 いちばん酸性度が高かったのは、補助45号線に面した「せせらぎの里公園」と、新目白通りが間近な「旧・目白文化村」内だった。やはり樹木が少なく、雨が直接そのまま地中に浸みこみつづける土地が、酸性雨の影響を強く受けているようだ。でも、ほとんど微酸性の状態で、ほぼ正常値の範囲といっても差し支えないのではないか。
 御留山の土壌が、きわめて健全な状態なのはさすがだ。人工的にこしらえた緑地ではなく、自然のままの緑地のほうが酸性雨の影響を受けにくく、土壌も正常なのが興味深い。

■写真上:まだらに変色したアオキの葉。新江戸川公園(旧・肥後藩下屋敷)にて。
■写真中は、試薬による降雨の酸性度測定。は、試験紙による土壌の酸性度測定。
■写真下:真夏の7月に、変色して散り始める葉。神田川の大堰跡近くにて。


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last_kiss

とてつもなく不安になりました。。。。。。。
by last_kiss (2005-11-23 01:23) 

ChinchikoPapa

hinanoさん、コメントをありがとうございました。
土壌はともかく、東京に降る雨はかなりの酸性で、小雨でも傘をさしたほうがよさそうですね。植物の葉が影響を受けるのですから、人間の肌にも影響がありそうです。
by ChinchikoPapa (2005-11-23 15:26) 

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